2021年4月27日火曜日

古町柳都カフェ 【新潟市中央区】

 古町芸妓の伝統を残すために地元新潟の企業(いわゆる旦那衆)が出資をして作られた柳都振興という会社。芸妓さんを社員として雇用するという全国に先駆けた試みで、そこから独立して置屋を構える芸妓さんも出てきましたが、必ずしも長くいる芸妓さんばかりではなく何とか伝統継承は出来ている感じです。

新潟には日本舞踊市山流の宗家があり、家元から直接指導が受けられるという、おそらく他の花柳界にはない環境があります。

しかし、料亭のお座敷に芸者さんを呼んで…というのは敷居が高いもの。

新潟市は花街茶屋など短い時間ですが一般の人向けの料亭で食事をしながら踊りを見ることが出来る観光行事を行っていますが、普段気取らず平日の午後のひと時だけ稽古場に隣接する場所でお茶を飲める場所として、かつては“美や古”の名で知られた歴史ある待合のお座敷の一部がカフェになっています。

柳都振興株式会社所属の古町芸妓さんが、お茶やお菓子を運んでくれます。

運が良ければ、古町芸妓が稽古をする三味線や太鼓、笛の音が聞こえてくる場所。お稽古をする時間にお茶を運んでもらうなんて申し訳ないなとも思いますが。

神棚や箪笥のある6畳間ほどの座敷で、団体さんが入るほどの広さもなく、ふらふらと散歩がてらや観光のついでに立ち寄うるような場所。

抹茶セット  800円

雪室コーヒー 500円

紅茶     500円

くらいだったと思います。

お会計は基本キャッシュレスで、使えるカード会社や電子マネーは限られていました。

JCBやダイナース、Edyなどが仕えたと思います。


住  所:新潟市中央区古町通九番町1462

営業時間:13時~15時

定 休 日:基本的に平日のみ営業で不定休 ホームページで確認

https://furumachi-sangyou.jp/cafe/

2021年4月12日月曜日

【無言館 遺された絵画からのメッセージ】 新潟市美術館 企画展

 


展覧会概要(新潟市美術館ホームページより転載)

 長野県上田市の、とある丘の上に、中世ヨーロッパの教会風の佇まいの美術館があります。名前は「無言館」。並んでいるのは、ひたむきに、誠実に描かれた絵画ばかり―いずれも、戦争によって志半ばで命を落とした画学生たちの遺作です。二度と自作について語ることの叶わなかった彼らの声に、作品を通して耳を傾ける場を、という画家・野見山暁治氏の意志を継ぎ、館主の窪島誠一郎氏が全国各地の遺族を訪ね歩いて預かってきました。

 本展では、通常陳列されていない約130点をお借りして、画学生たちがカンバスに託したものを「望郷」「家族」「自我」「恋」「夢」の5つのテーマによって紹介します。彼らが短い青春のひと時に描いた親しい人の姿や場所、憧れや理想をご覧いただき、永遠に失われてしまった可能性に思いを馳せてみてください。また、平和の尊さをも身近に感じていただけたら幸いです。

 あわせて、新潟市美術館の所蔵品から、新潟市出身で、同じく惜しまれながらも戦没した加藤一也(いちや)、佐藤清三郎、金子孝信の絵画・資料も特集展示します。


 さて、どんな気持ちで絵を観ればいいのでしょうか。

もちろん、観ないという選択もあるし大多数の人はわざわざ観に行かないのだろうなとも思います。

 芸術の本当の価値は観る人の心の中にあるわけで、無名だから価値がないという事はあり得ません。しかし、このような意図で集められた作品の展示は果たして作家の意思に沿っているのだろうか。プロの作家であればともかく画学生(中には卒業生も)は作品が不特定多数の人の目に触れることを望んでいたのだろうか…収集し、展示する側も悩んだようです。

 作品を鑑賞すると、それぞれの作家に特徴があり、カンバスの上に塗られた一筆一筆に確かに生きて感じて表現していたのだという事が実感させられます。戦争がなければ画家として一生を全うした人もいるでしょう。

 絵によっては画材の質や保存状態の影響を受けており、中には絵の具が剥がれてしまった作品があります。

 作者は作品がそのような状態で展示されることを決して望んでいないだろうなと思います。一方、展示者は絵としての価値ではなくその物語に価値を見出しているのでしょう。

 戦争という時代のフィルターをかけてみる。それはそれで一つの観方。このような悲しい作品群が二度と現れないための一つの方法なのでしょう。

2021年4月7日水曜日

わたしの珈琲店 りゅーとぴあ店【新潟市中央区】

 白山神社の信濃川方面にある新潟市民芸術文化会館 りゅーとぴあ2階信濃川側のエントランスの一角にあるお店です。

りゅーとぴあはコンサートホールや劇場、練習スタジオなどのほかに能楽堂もあり、まさに新潟の舞台芸術の中心地。日本初の公共劇場専属舞踊団Noism(ノイズム)の本拠地でもあります。(日本初…というか設立から17年経っても日本では他に同様の舞踊団は出来ていませんから日本唯一)


さて、このお店はエントランスの一角を占めていて、モダンな建物の中で外の眺めも良く公演開始までの時間つぶしや公演後の休憩、待ち合わせ場所にぴったり。いわゆるウエイティングスペース的な雰囲気でしたから、珈琲にはそれほど期待はしていませんでした。

カウンターでオーダーをして席で待ち、会計は帰りにというスタイルです。

ブレンドコーヒー(360円)をお願いして席で少し待つと、お店の方がコーヒーを運んできてくれました。

いわゆるコーヒーフレッシュとスティックシュガーも一緒に持ってきていただいたのですが、珈琲を飲むとそういうものが必要のない苦みのしっかりした珈琲でした。そういえばオーダー時に少しキッチンを見ると電動ミルが見えましたが、この手のお店にありがちな作り置きのコーヒーメーカーは見えなかったなと気が付きました。

トーストやナポリタンなど軽食もとれるので、食事時間の前後にかかる公演を観る機会があれば寄ってみようかな。


営 業 日:りゅーとぴあの開館日に準ずる

(原則としてりゅーとぴあの開館日は毎月第2・第4月曜日(祝日にあたる場合はその翌日)、年末年始(12/29~1/3))

営業時間:9:00~17:00(L.O)16:30

※指定イベント日は開演まで営業

住  所:新潟県新潟市中央区一番堀通町3-2 りゅーとぴあ2階


2021年4月4日日曜日

【柳都新潟 古町芸妓 あおいの歩く道】 著者:小林信也 新潟日報社 2021年3月3日 初版第1刷発行

 古町芸妓のあおいさんと言えば、当時一番の売れっ妓だった春花さんと写ったJR東日本の新潟観光のポスターが貼っては盗まれるという騒動を引き起こした人気のある芸妓さん。春花さんが結婚で芸妓を廃業した後は一番の売れっ妓として古町の花柳界を引っ張ってきた人です。

これは新潟日報の夕刊にあたる「おとなプラス」の連載をまとめたものだけれど、なかなか知ることのない芸妓の世界や彼女の考え方を知ることが出来て興味深かったです。

どの業種でも一流の人は問題を他人事にせず、それでいて前向きなんだな。

新潟では古町以外は廃れてしまったけれど、かつては他にも花柳町はあって、そういうところは今でも細々と続けている呉服屋さんやお茶の道具を扱う店がありそれと知れる程度ですが、古町には日本舞踊市山流の宗家があり、その弟子に古町芸妓の方々がいる。古町芸妓は他と比べて派手な簪で飾ることがないように思いますが、それはやはり芸事を本分とするからなのでしょう。

柳都振興という会社を作り新人の芸妓さんをその会社の社員という形で育成することで芸妓文化を残そうという新潟の旦那衆の知恵と意地があり、あおいさんのように芸妓という仕事に誇りをもって向き合う人もいらっしゃる。

文化は生き物ですから、周りがどう考えようと本当に向き合い続ける人がいなければ廃れるものだと思います。

個人的には何とか残ってほしいと考えています。


新型コロナウイルス感染予防対策で大打撃を受けている飲食業界の中でも宴席が中心である料亭、その席で活躍する芸妓さんにとっては特につらい状況だというのは想像できます。実際に廃業する料亭も出てきています。

そのような状況からか本書の売り上げも一部は関連団体へ寄付されるとのことです。


2021年4月1日木曜日

maSanicoffee【佐渡市】

 佐渡汽船両津港のターミナル1階にあるこぢんまりとしたお洒落なお店です。

訪問時には店内にお雛様のディスプレイがありました。

この日はオリジナルブレンドをいただきました。

しっかりとした味ですが、紙のカップだったのではっきりとした感想は自信なし。

ちゃんと豆を買って自分で淹れてみなきゃな…どうしたって紙カップでは香りがわかりにくいもの。

紙カップにするのはスペースの関係で洗い場やカップを置く場所がなかったり、洗い場の確保が難しくて食品衛生上の指導を受けないためであったり、洗い場を無くすことで少ない人でお店を回すためだったり、そもそもお客さんのニーズだったりすると思うのですが、落ち着いて味わいたいなって時には向かないと思うのですが、場所柄割り切って紙カップはありですね。


住  所:新潟県佐渡市両津湊353-1 両津南埠頭ビル 1F

https://www.instagram.com/masanicoffee/


シャモニー上大川前店(本店)【新潟市中央区】

 新潟市の老舗喫茶店チェーンで本店は入口に昔のエスプレッソマシーンがディスプレイされ、その脇のドアを開けて入ると珈琲豆やグッズなどの販売スペース、客席の奥には生豆の貯蔵庫と焙煎室がガラス張りになっています。

客席は手前側に中二階の席と1階のフロアはまあまあ広い感じ。

珈琲はサイフォンで淹れています。

いろんな豆がありますが、今日はシャモニーブレンド(450円)を。

苦みとまろやかさのバランスがいい珈琲です。実に昔ながらの喫茶店のおいしい珈琲。


住  所:新潟県新潟市中央区上大川前7-1235

営業時間:[月~土] 7:00~19:00

[祭日] 10:00~19:00

定 休 日:日曜日

席  数:70席

http://chamonix1.html.xdomain.jp/shop-kamiokawamae.html


桜満開

 昨日、新潟市で桜の満開宣言が出たとか。

3月中に宣言が出るのは観測史上初ということ。

写真は新潟市中央図書館ほんぽーと傍の公園の桜。